院長のひとりごと
・Dr.Kusakariのひとりごとです。
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小生だそうですが...
2006/09/27

良く判りません.

AさんのCrの推移
2006/08/18

転院前は3時間,血流:200でした.体重55Kg程度

現在6時間,血流450です.体重61Kg程度

HDFさえすれば良いのか?
2006/07/07

HDFを取り入れる施設が増えておるようです. 1人でも多くの患者さんがそのメリットを享受できるとすれば喜ばしい事です.

透析だけを仕事として,過去5年間全患者でオンラインHDF或いはAFB+前希釈HDFを行ってきて確信しているのは.

1.血流量はその患者が余裕で耐えられる所まで上げるべき.
2.透析液流量は可能な限り上げるべき.
3.透析時間は可能な限り上げるべき.

であると言う事ですね.

on-lineHDFをやりながら.

透析液流量を増やさなかったり,血流量を上げなければHDFのメリットが出ません.

いくら血液流量と透析液流量(補液流量も)を上げても,4時間透析では60-70kgの人ではBUNの除去率は70-75%がせいぜいでしょう.何よりもリンの除去は不十分です. 最低4.5時間以上は必要です.

形だけのHDFに御用心.

まあ,それでも只のHDよりは良いのかもしれませんが.

静脈弁
2006/06/09

静脈弁の構造

血流量と死亡リスク
2006/05/26

施設の平均血流と死亡リスク. 日,欧,米での比較です.

大腎協青年部講演
2006/04/05

大阪で演説,もとい,講演をやらせていただきました. 一部,前夜祭がメインだと言う声も有りますが無視して頂いて...




透析液の不純物
2006/02/09

透析液の溶解実験をして,A社とB社の不純物の度合いを肉眼的に比べました.画像はスキャナーで取り込みましたが肉眼よりも差が強く出ました. ビックリ!

前希釈HDFでも小分子は抜ける
2005/12/26

前希釈HDFでは小分子量の透析効率が下がるとまことしやかに言われつづけてきました.
私もそういう認識でいました.
HDと前希釈HDF,同じ血流量だとHDの方が良いだろうとずっといわれていました.
が,http://www.hdf.jp/public_document/disp.cgi?dir=APS-25SA&cache=5&pid=1

等を見ていただくと判りますが,BUN,IPでは補液を入れる入れないでクリアランスの変化は僅かです.

今まで皆嘘を言っていたのか? 違います. 透析液流量を上げていなかったからです.

例えば,HDで透析液流量500. HDFで補液として100入れれば透析液としては400, 補液で200入れれば透析液で300. 機械上のことなのか,ケチったのか. いずれにしても条件が違いすぎるわけですね. 

条件(透析液流量)が500と400や300を比較して,前希釈HDFは小分子の除去量が減る等といっていたわけです.  

お恥ずかしい限りですね.

で,形だけオンラインHDFをしても, 透析液流量や血流量を上げなければ殆ど意味がないですからご用心を. 

と,私が書いたので,もう言い逃れはできませんよ.

hidebonさんの投稿文
2005/12/02

ヒデボンさんが大阪の会報めざめに投稿された文を転載します.

旅行透析 in島根

先日お盆休みを利用して島根へ1泊2日の旅行に行ってきました。旅行といっても観光が目的ではなくオンライン透析を体験するのが主役である。

夏に入る前のこと、以前同じ施設で透析を受けていた友人から電話がありました。突然の電話で驚きながらも彼は島根県にある松江腎クリニックのことを教えてくれました。彼はすでにその施設まで足を運び素晴らしい透析を受けてきたようで色々な話をしました。話を聞いて今まで私が受けていた透析の常識を覆すことばかりで驚いたのである。

『百聞は一見にしかず』家族の理解もあり急遽、お盆休みを利用して島根へ旅行することを決めた。渋滞の中、中国・米子自動車道を5時間かけて夕方松江に到着した。施設の下見後、私のわがままで一緒に来てくれた妻と子供に家族サービスとしてプチ観光に向かった。湖の夕焼けや宍道温泉の足湯はいい思い出となった。

2日目、透析予定が昼からと言うこともありホテルでゆっくりした後松江市内をドライブ。しかし、気持がうきうきしていたせいか1時間も早く到着してしまった。家族で広いロビーでゆっくり過ごしていると、透析を終えた患者さんが何人も声をかけてくれた。
驚いたのは、皆さん元気そうであると言うこと。高齢の患者さんも透析後とは思えないほど足取り軽く歩いて帰って行った。本当に彼が言っていた通りだと感心した。

いよいよ家族と別れ、透析室へ入室した。今回は初めてづくしのon-line HDFをスタートすることになった。院長である草刈万寿夫先生が直々の穿刺でスタート。その日は5時間透析、透析液を前希釈で1時間あたり12L・QBは280→(30分後には)350で透析を行った。QBが早くて驚かれるかもしれませんが、隣や近所のベッドのコンソールも数値までは見えませんでしたがかなりのスピードで回っているのがわかりました。透析を開始してから一時間経過後にコーヒーやお茶のサービスがあり、透析中もゆっくりすることが出来ました。また、回診も一人あたり10分くらい草刈先生がお話しをされていて、何をそんなに話しているのか気になったが、私も回診され結局は10分以上話すことになってしまいました。データーを項目ずつ診ていただき、その都度指摘をしていただき患者に分かりやすく説明をされておりました。患者には優しくスタッフには厳しく接しておられる印象を受け、透析時間の5時間は、きょろきょろと先生やスタッフの動きや隣のベッド等を見て楽しく透析を受けることが出来ました。無事回収も終わり、ベッドから更衣室に行った時もon―lineHDFの効果かどうかは分からないが、いつもより軽いような気がしました。

透析が終わった頃には、夕焼けがまぶしく今日中に帰れるか不安になりつつ車に乗り込みました。日が変わる頃には大阪に入り、無事に帰ってくることが出来ました。

今までの透析に不満があったわけではありません。ただ、去年娘が生まれ今まで以上QOLを維持した状態で長生きをしたいと考えるようになりました。今回の旅行透析を体験してみて、また松江腎クリニックへ通院されている患者さんの元気そうな姿を見てこれからも、もっともっと勉強し自分に合った透析をしていきたいと思いました。

最後にいつもお世話になっております主治医の先生をはじめ、松江腎クリニックの草刈先生・親切にしていただいたスタッフの皆さん・わがままを聞いていただいた家族に感謝しております。

参考として
週3日4.5〜5時間透析をして今年で10年。以前はQB240でしたが夏以降、毎週QBを10づつ上げ現在330で透析をしております。ただし、あくまでも私自身の透析方法です。

松江市医師会報の原稿
2005/10/21

ちょっと古いのですが,昔の原稿(2002年)を引っ張り出しました. ある所で,DMから腎不全になったら医者も患者も『失敗』だと感じていると言う話を聞いて書きました.
以下引用.

松江市医師会の皆様,明けましておめでとう御座います.松江腎クリニックの草刈です.
何の縁か当地で開業し,この3月で丸2年になろうとしております.元々透析とは縁もゆかりもない科で医業を始めましたが,何故か現在に至っております.いずれにしましても,当地で骨を埋める(既に墓も準備しております)つもりでおりますので,何卒宜しくお願い致します.
さて,日本の慢性透析の患者数は今日この時点で23万人強になっているものと思われます.この数年毎年一万人強増え続けております.今や,国民600人に一人という比率ですので,もはや透析患者はそんなに稀な存在ではないのかもしれません.新規導入患者の比率では慢性糸球体腎炎を抜いて,糖尿病性腎症がトップとなって数年になります.2001年末の統計では,新規導入の38.1%,全透析患者の27.2%が糖尿病性腎症を原疾患とする患者となっています.導入数の比率に比べて全患者数中の比率が下がるのは,予後があまり良くないということです.この数年,糖尿病性腎症からの透析患者の予後はかなり改善してきているようです.しかしながら,1983〜2001年の統計では,透析導入後の5年/10年の生存率が,慢性糸球体腎炎の0.691/0.518,に対して糖尿病性腎症では0.498/0.231と,かなりの開きがあります.大小の血管障害によって引き起こされる腎臓以外の多臓器の障害が,透析導入時より認められることも多いということから考えても致し方無いのかも知れません.また,血液透析中の循環動態の不安定等から充分な透析が出来ない事も大きな要因でしょう.
透析方法には血液透析,腹膜透析と大きく分ける事ができます.一般には導入初期から数年はQOLの面から腹膜透析が,長期的には生命予後の面から血液透析が適しているとされています.当院では今の所腹膜透析を行っている患者はいませんので,血液透析について少し述べます.
広義の血液透析の中には,血液透析と血液濾過が有ります.それぞれに利点,欠点が有りますが,血液濾過を維持治療に用いる事は殆どありません.両方を同時に行うのが血液透析濾過(HDF)といいます.HDFは治療中の循環動態の安定や副作用の減少が得られ同時に透析効率を上げる事が出来ます.また,長期透析による合併症を予防しQOLの向上,長期生存等に対して効果が有る事が認められており,糖尿病患者でも例外では有りません.いえ,DMの患者こそHDFを行うべきだと確信しております.そこで,当院では希望される透析患者全てにHDFを行っており,現在100%の施行率です.因みにわが国全体ではHDFの施行率は5%くらいです.開院以来1年〜1年半の効果については中国腎不全研究会や山陰透析懇話会等で発表しましたが,予想以上によい結果が出おり,何より患者の皆様に喜ばれています.ADLの改善はもとより原因不明の痒みや関節痛などは激減しております.エポエチン等の薬剤の必要量も減少し,透析の医療費を押し下げる効果も有ります.おかげで,当院では一患者あたりの医療費はどんどん下がっていきます.よって,私自身のQOLは下がりっぱなしで安酒をあおっている訳です.ああっ!
糖尿病患者を診ておられる諸先生は腎不全・失明等の大事に至らないように必死の治療を行っておる事は想像に難くありません.が,もし診ておられる患者さんの透析導入が必至となっても,透析も昔ほどは悪くありませんよと少し安心させて上げて下さい.
透析医学会の統計では都道府県毎の透析患者の予後が著されております.予後が良いのは九州地方,関東地方.あまり良くないのは東北地方の各県となっています.気候や医療施設の充実度の違い等も有るでしょうが,治療に対する哲学的な差異も比重が大きそうな気がします.当島根県は平均より上位の方に有り,中国地方では山陽側より良い成績を残しております.当地域で透析に関ってこられた先輩方の努力が統計と言う形で見る事ができます.私も,当地域の患者が少しでも元気で長生きして頂けるよう,先輩諸氏の薫陶を引き継いで参りたいと(勝手に)思っておりますので,引き続きご指導ご鞭撻の程何卒宜しくお願いいたします.

引用,終わり.

因みに,反響はありませんでした...

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